茨城県の北部(茨城県北地域6市町)で今年初めて開催される芸術祭〈KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭〉が9月17日に開幕しました。約100の作品(プロジェクト)のうち、海外からのアーティストが約半数を占める国際色の豊かさと、地域と協働するアートプロジェクトが共存しているのが特徴のひとつ。南條史生総合ディレクターが掲げたテーマ「海か、山か、芸術か?」のもと、海岸や滝や棚田など、県北地域の豊かな作品を巡りながら国内外の作家による作品を楽しむことができます。開幕の様子をフォトレポートにてお届けします!

【日立駅】
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ダニエル・ビュレン《回廊の中で:この場所のための4つの虹 ー KENPOKU ART 2016のために》
芸術祭めぐりの玄関口のひとつとなる日立駅。日立市出身の世界的建築家、妹島和世がデザインを監修し、2012年にはグッドデザイン賞を受賞した美しい駅舎が、ダニエル・ビュレンの手により祝祭的な雰囲気に包まれています。

 

【茨城県天心記念五浦美術館】
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岡倉天心や横山大観をはじめとする五浦の作家たちの業績を顕彰するとともに、優れた作品が鑑賞できる「茨城県天心記念五浦美術館」には、チームラボによる迫力のあるインスタレーションなどが並びます。東日本大震災により流失したものの、再建された六角堂での展示も必見。

 

【高戸海岸】
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イリヤ&エミリア・カバコフ《落ちてきた空》
広々とした海岸に空が落ちてきたという、ダイナミックでポエティックな作品。自家用車もしくは日立駅発のダイジェストツアー、高萩駅発の会場周遊バス(いずれも期日限定)を活用してアクセスする必要がありますが、おすすめのひとつです。
※ダイジェストツアーや無料の会場周遊バスの情報はこちらのページに掲載されています

 

【御岩神社】
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森山茜《杜の蜃気楼》
御神木「三本杉」などで知られるパワースポット。日立駅発のダイジェストツアーで訪れることができます。

 

【常陸多賀駅前商店街】
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常陸多賀駅から徒歩5分ほどで、力石咲《ニット・インベーダー in 常陸多賀》、中崎透《看板屋なかざき》など、作品をまとめて見ることのできるエリアのひとつ。空き店舗や通りを活用したアートがまちを彩ります。日立駅発のダイジェストツアーでも訪れることができます。

 

【旧家和楽青少年の家】
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ザドック・ベン=デイヴィッド《ブラックフィールド》
かつて体験学習、スポーツ、宿泊等を行ってきた施設の体育館をダイナミックに使ったインスタレーション。設置には制作スタッフのほか、地域のボランティアの方が多く関わったそうです。水戸駅発のダイジェストツアーや常陸大宮駅発の会場周遊バスで訪れることができます。

 

【袋田の滝】
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ジョン・へリョン《連鎖的可能性―袋田の滝》
日本三名瀑のひとつ、大子町のメインスポットとして知られれる「袋田の滝」と共に見ることのできる作品。水戸駅発のダイジェストツアーや常陸大子駅発の会場周遊バスで訪れることができます。

 

【全域】
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飴屋法水《何処からの手紙》

作品紹介ページに掲載されている『4つの宛先』にハガキを送ることからはじまる作品。届いた封筒の中にあるテキストなどを手に各地を訪れ、演劇的風景が立ち上がる体験をすることができます。人数限定、返信を待つ期日も必要なので早めの申し込みをおすすめ。

 

〈KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭〉は11月20日(日)まで開催。詳細については公式サイトをご覧ください。

 

KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭
海か、山か、芸術か?

会期:2016年9月17日(土)~11月20日(日)[65日間]
開催市町:茨城県北地域6市町(日立市、高萩市、北茨城市、常陸太田市、常陸大宮市、大子町)
主催:茨城県北芸術祭実行委員会(会長 橋本 昌 茨城県知事)
総合ディレクター:南條 史生

公式サイト http://kenpoku-art.jp/